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こんなに浅いところに、こんなに青物、入ってくるなんて・・・!
ここは房総半島最南端・南房総市にある名倉漁港、といってもご存知の先輩はほぼいないだろう。なにせちいさな漁港だ。小さいだけでなくとっても水深が浅い。海底が見えるどころか、干潮時には海底の岩が露出するほどの浅さだ。だがここ名倉港のポテンシャル、あなどれないものがあるのだ。
メインの釣り場はこの、沖側の堤防だが外洋のほうは磯遊びに向いてそうなほどに浅いので、堤防の一番先端まで行かねばならないだろう。ところどころ海底の岩場が露出した堤防に沿って先端まで来たら、護岸に降りるのだがここでチョイと注意。途中に高い壁があるため先端まで行くにしても帰るにしても、堤防の上段を通って行く必要があるのだが、この段差がけっこうあり、背丈の低い人や、ある程度の跳躍力のある人間でないと這い上がれないのだ! 脚力に自信のない人は予め脚立などの装備が必要になるだろう。
堤防の外側はユルい岩礁帯が延々続く。ここにウツボが多数生息している。
港内は思い切り浅いのと、ほぼ漁船のスロープになっているので釣りには向かないかもしれないね。
水中チェック!
こんな感じで一見、釣り場としては冴えない感じに見える名倉漁港だが実はあなどれない! ここが房総最南端ということを忘れちゃいけないぜ。いきなりワカシの登場だ!!
こいつはシマアジ(の幼魚)だな。
すごいいっぱいいるぞ! シマアジ!
けっこうなサイズのも入ってきてるようだぜ。
それにしてもなぜこんな水深の浅い漁港に、シマアジやらワカシやらが入り込んでくるんだろう。自然の営みというのは人間の浅はかな常識では計り知れないね。
名倉漁港の海底。上から見てると浅い港内だが、それでもタナによって魚の棲み分けはあるんだね。お馴染みのメジナとベラが多くなるね。
青い目をした小型がウヨウヨ。
で、それを狙って港内に入ってきたウツボ。なんとよくよく見るとこんな小漁港にオールスターズが揃ってるじゃないか。まっことあなどれないぜ、名倉漁港!
釣り魚チェック!
シマアジ! の幼魚。
こいつは海にお帰りいただこう。大きくなってロッドを思い切り曲げてちょうだい。
メジナは小型が多い。というか小型しかいない(笑)
南房総名物・ニシキベラ。
駐車場チェック!
名倉漁港に隣接する海水浴場用の無料駐車場(海水浴シーズンは有料になるかもしれないね)。漁港内にも入れるときはあるけども、小漁港なので漁港関係者のお邪魔になりそうだ。こっちが広くていいぞ。
トイレチェック! ★★☆☆☆
駐車場内にあるオープンエアタイプの開放的なトイレあり。海水浴客用と思われるね、シャワー設備があったりする。
ひとこと!名倉漁港
ぼーっと運転してると気づかずに通り過ぎてしまうような、小さな小さな名倉漁港。水深も3メートルもないうような小漁港でまさかワカシやシマアジがひしめいてるなんて夢にも思わないよね。そこはそれ、さすが房総最南端の面目躍如といったところだ。ただ、こうしたゴージャスな魚がいつも港内にいるわけではない。ある季節、ある潮の時間帯になるとやってくる。そのタイミングをひと言で説明するのは難しいが、夢を求めて、宝探しのように訪れてみるのも面白いかもしれないね。
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