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南房総最南端の本格磯釣り場! 入釣ルートもワイルドだがそのぶん魚もワイルド!
ここは房総半島の南の最果て・野島崎。ド迫力の太平洋が目前に迫る野島崎公園の界隈は水深ドン深の本格磯が連なる、釣り人垂涎のエリアだ。そんな野島崎にあってひときわ異彩を放つ釣り場がここ、渚弁財天祠下の磯だ。ここは古くはガーデン下の磯と呼ばれていた場所で、かつては弁財天の向かいに「白浜ガーデン」という建物があったのだが、今は上の写真のようなリゾートマンションが建っている。
このマンションのちょうど向かい側、国道410号線からもすぐに見える、そそり立つ岩の砦に鎮座する鳥居が渚弁財天祠下の磯への入釣路の目印だ。
巨大な岩と一体化した弁財天様に見守られながら釣りをするという、たぐいまれなる神々しい釣り場。この鳥居を横目に見ながら磯場に入っていこう。ほどなく横渚(よこすか)港の護岸が出現する。
港といっても今はほぼ使われていない係船場だ。ここを渡って右の磯場に向かおう。ちなみにコンクリートの橋がかかっている左側へ行くと横渚磯。
ポイントにたどり着くまではなかなか大変だぞ! 道中は足元が悪い、ハードなアップダウンが続く磯の凸凹を幾度も登り降りしなければならない。
極限まで体力を削られる上に「スパッ!」と海面まで切れ込んだクレバスをいくつか超えていかねばならない。通いなれたベテランならいざしらず、ふだん運動不足な先輩は相当タフな道中を覚悟せねばなるまい。くれぐれも怪我に気をつけて、休み休み行こう。
艱難辛苦の末、ポイントに到達した釣り人だけが拝める絶景。青物・イシダイをも狙える一級磯の風格だ。どこで釣れるの? ここでしょ。
ぐるり270度のドン深磯。体力とリスクを払って余りある至福の時間が待っている。
水中チェック!
さて水中探索だ。足元から6メートル。さすがの水深だ。いい型のメジナが足元を泳ぎ回っているぜ。
丘の上に負けず劣らず、起伏の激しいハードな岩盤海底が延々続く。そこかしこでメジナがシンクロナイズドスイミングだ。
イスズミも混じってるね。
ニザダイだ。おちょぼ口のこいつがいると、磯場だなあって気になるね。
岩礁の切れ込みのかなり奥の方まで入り込んできているようだね。
お! クロダイだ!野島崎はクロダイの魚影も濃いね。汽水域じゃなくてもクロダイいるんだね。
サンバソウがサンバを踊るように泳ぎまわっている。
お別れはどこかうつろな表情のハリセンボン。こんなの飲まされたくないね。
釣魚チェック
ググッと出るぞ青い奴。回遊は気まぐれだ。
サイズはまちまちだがメジナはコンスタントにあがる。
駐車場チェック
弁財天には駐車場はないけど、すぐ近くの野島崎公園の無料駐車場に停められる。収容台数もけっこうあるし、渚弁財天まで5分ちょいだ。
トイレチェック! ★★★☆☆
その野島崎公園駐車場内に素敵なトイレまであるから助かるぜ。
ひとこと! 渚弁財天祠下の磯(旧ガーデン下の磯)
南房総に来たらぜひ地磯に挑戦してほしい。房総半島では希少な水深ドン深磯に、これまた希少な石物、青物、クロダイにアジ狙いまでできる魚影の濃さは、他ではなかなか味わえない贅沢なラインナップだ。そのぶん入釣ルートはなかなかハードだけどね。磯釣りは気楽でいいね。漁港のような釣り禁止、立入禁止エリアは無いし、堤防に比べて混んでない。そして何より、魚が違う。魚影の濃さが違う。足腰鍛えて、たまにはこんな本格磯もいいぞ!
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