「釣り場案内人サトシ!」スタッフ紹介だ。灼熱の太陽降り注ぐ真夏の海から、土砂降りの漁港の軒下まで、日夜釣りレポを配信し続ける人間群像。普段は「鼻つまみ者」と言われ、アウトローな人生を送る彼らだがロッドを握った瞬間、「スイッチ」が入る。ビッグボス・サトシの強烈なリーダーシップにより今日も釣り人のあなたに熱いメッセージを贈る。
千葉・茨城エリア担当 サトシ
食材宅配会社勤務。元野球部の体育会だがイマイチ商才に恵まれず、営業部長から食材加工工場の現場作業員へ左遷。失意の中、冷凍倉庫で総菜用に搬入される魚を見ているうちにふと釣りに行くことを思い立つ。釣竿を握り、海面に糸を垂れた途端に彼の隠れた野生の才能が花開いた! 現在、釣り場案内集団「釣り場案内人サトシ」代表。
得意技:バックドロップスルー
プロレスのバックドロップのような投法。野球で鍛えた背筋をフルに使って投げる。ただ、サトシはチョイ投げ専門なのでふつうに投げれば問題はないと思われる。
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横浜・三浦エリア担当 チカ
某有名国立女子大卒。才媛として周囲からの期待を一身に集めたが、就職活動中にどこでどう知り合ったか「自称社長」が語る「熱い夢」にまるめこまれ、某パチンコカード系の会社に「縁故採用」。2年後に倒産。その後も就職活動の度になぜか「熱い夢を語る自称社長」系の外車ディーラー、不動産会社、先物取引会社などに「縁故採用」されながら数年で倒産の憂き目にあうの繰り返しの末、現在都内某繁華街で飲食店経営。
本人曰く「男で駄目になった薄幸な人生」。だが、店のカラオケで聞かせる「舟歌」が世の駄目男の心を掴み、店は軌道に乗る。人呼んで「路地裏のナイチンゲール」。そんな折、客として出入りしていたサトシの生き様・釣り様に心酔。以後サトシの忠実なしもべとなり竿を投げる。
得意技:いやんいやんスルー
自身に取り憑いた薄幸な業を振り払うがごとき、自暴自棄感漂う投法。目をつぶって投げるわりにはポイントにしっかり落ちるから不思議である。
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湘南・伊豆エリア担当 リツコ
サトシと同じ食材宅配会社にパート勤務する調理員。過去の経歴は一切不明である。工場では他の従業員とつるむことなく、「変人」として孤高の存在であったが、サトシが左遷されて来てからなぜか、よき理解者としてサトシを支えている。
サトシの内面に潜む「野生」をいちはやく見抜いたひとり。サトシに誘われ訪れたチカの店でいきなり横浜銀蝿を熱唱し、そのまま酔いつぶれ。翌日から釣り場案内集団「釣り場案内人サトシ」の正規メンバーとして活動を開始することになる。
得意技:ゴルフスルー
彼女の過去は誰も知らないがどうやらゴルフをやっていたらしく、このスイングを応用したサイドスローで700ヤードをたたき出す!
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東京湾エリア担当 トヨカズ
某テレマーケティング会社にてTSR(電話アポインター)の統括業務をしている。ミスを連発し、気が付くと離席してさぼりにいってしまうなど仕事能力的には見るところがなく、会社幹部の悩みの種。だがなぜかTSRの女性に圧倒的に人気があり、人心掌握が難しいといわれる女性心理をくすぐる彼の存在ははずせない。
「トヨ様」と呼ばれ、毎夜TSRのお姉様方の宴席に呼ばれ、逆セクハラに甘んじる。2次会でたまたま入ったチカの店でサトシに出会い、なぜかウマがあったことからサトシと行動を共にすることとなる。
得意技:ちょっとセレナーデ
甘いマスク、しなやかな手足が印象的なナチュラルスタイルのチョイ投げスルー。BGMにはいつも、井上陽水の「いっそセレナーデ」が流れているという。
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東京湾エリア担当アシスタント クミ
トヨカズが木更津でナンパした、自称グルメ雑誌編集者。本人曰く「四捨五入するとアラフォーになる」らしい。ただ、「四捨」のほうなのか「五入」のほうなのかは不明。口癖は「私的には~と思っていて・・・」。最近お気に入りの店は麻布十番 ギリシャ料理 taverna ミリュウと、ちょっと冒険して恵比寿の窯焼きシカゴピザの店・BUTCHER REPUBLIC EBISU CHICAGO PIZZA & BEERだという。いずれのシェフとも顔なじみ(自称)らしい。トヨカズに声をかけられ、まだ3時間しかたっていないがすでに「アイツ」よばわり。好きな曲は石川セリの「8月の濡れた砂」。特徴的な大きな声でハキハキとカラオケを歌う。さらに踊りも大好きだというから始末に負えない。どこまでも突っ張り、仕事にテンパり、実は結構貧乏くじ引きながら頑張る自称キャリアウーマンの人生はここから歯車が狂いだした、で、木更津在住、独身。
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東海エリア担当 しゅうちゃん
ある日サトシが錦糸町で飲んでいると、不意に後ろからささやくようにウキフカセ釣りの醍醐味について話しかける男が現れた。関西は京都の出身、自称老舗呉服店の御曹司。自称関西の有名大学を出て。これまた自称、某有名文芸出版社で作家を3人担当。だが昨今のデジタル化についていけず、「探さないでね」と一筆書き遺して退職したのだという(後日談だが誰一人、彼を探さなかったという)。
ピンチのたびに宝くじが当たり、独り身も手伝って生活には困らないので全国をブラブラしているのだという。そんな浮き草のような人生がまるでウキフカセ釣りの付け餌に似ていることから、釣りはもっぱらウキフカセを楽しんでいるのだという。「サトシ」東海エリア進出を考えていたサトシにより、なんの因果か遠州灘~相模湾にひととき釣り糸を垂れることとあいなった。
得意技:くにゃくにゃくにゃりんこスルー
明日をも知れない、宿もない、そんな自身の流転人生を体現するかのような彼の仕掛けはなぜかオモリがついているにもかかわらず水面上を飛翔する。まるでフライフィッシングのようなウキフカセの振り込みが、今日も磯魚たちを翻弄する。
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福島エリア担当 ヤスヒコ&ヨシエ
幼稚園児向け情報誌のデザイナーを40年やってきたものの出版不況の煽りを受け版元が廃業。これを機に引退し悠々自適の生活を送るようになる。
幼稚園児向け情報誌が廃刊となり、食い扶持としてサトシの食材宅配会社のダイレクトメールを請け負ったことでサトシとの間に友情が芽生える。ダイレクトメールは魚料理ばかり強調しすぎたせいでボツになってしまったが、サトシとの出会いはそれを補って余りあるものだったとは本人談。
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愛車ハーレーの後ろに愛妻ヨシエを乗せ、故郷の福島の釣り場に向かうその姿はまさに「走る人生の楽園」。一見穏やかなジェントルマンに見えるが意外にその心はやんちゃ少年で、たびたびやんちゃをしては妻のヨシエを心配させる。
妻よしえは夫に従順な昭和の妻で、口癖は「よかったですねおとうさん」
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新潟・富山エリア担当 チアキ
元自衛官、あるいは元警察官と言った様々な噂があるが真相は謎の保険外交員。狙った獲物は逃がさない女豹だが意外に苦労をしょい込み、苦労が絶えない人生を歩んでいるとは本人談。情に熱く涙もろい。
「チアキにおまかせ」が口ぐせ。
なだめてすかして脅すというその保険勧誘のテクニックは神業と言われ、度々表彰を受け新潟から東京の保険会社本部に出入りしていたが、あいにく台風で上越新幹線が運休。ふらりと寄った店がチカの店だった。
となりで酔いつぶれていたサトシを最初は警戒していたが、その寝言で語る熱い夢を聞くにつれ「こいつは、味方だ」と勝手に心酔した模様。
翌日より「サトシ!」の秘密工作員件新潟・富山担当となった。今日も富山名物「あいの風」の強風にその身を泳がせながら、向かい風で遠投をかける。
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島嶼エリア&ルアー担当 チエ
お弁当屋さんでパートをしながら声優を目指している夢見る(元)少女。以前はふつうのOLをしていたが、いわく「一度に3種類以上の案件を持つと頭がパンクしてしまう」ことから社内の各部署を転々とする。「わたしはスーパーのレジ打ちが性に合っているんですっ!」と言って某スーパーに転職(パート)するも、レジの無人化の波にあって、今はお弁当を作りながら声優を目指している。
ドジっ子。「1日に3回コケる」「髪の毛に必ずごはんつぶをつけている」「シチューを作るとカレーになる」「酒だと気づかず飲んでしまったもののぜんぜん酔わなかったが、それが酒だったと知らされた瞬間に急速に酔い始めて倒れこむ」といったおもしろエピソードにこと欠かない。頭にある2本のアホ毛がトレードマークと笑って自慢する。
パート先のお弁当屋さんでサトシの食配会社の製品を扱うことになり、工場見学に行ったときにサトシと出会う。よろけて食材(魚)の山に飛び込みそうになったチエを咄嗟にサトシが助けたことが運命の出会いとなる。その日はサトシに「島嶼&ルアー担当」を拝命され別れた直後に、コケて食材(肉)の山に顔を突っ込んでいる。
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大阪湾エリア担当 トシコ
某関西の鉄道系スーパーの野菜売り場担当として働いていた。「毎度毎度毎度毎度毎度毎度ッ! えー、毎度。あ、毎度。さー、毎度。・・・毎度毎度毎度毎度毎度毎度ッ! えー、毎度」とエンドレスに終日大声を張り上げる呼び込みが地元の小学生に人気で、「毎度ねえちゃん」としてよくモノマネされていた。が、施設の老朽化によりスーパーは閉店。その後コンビニバイトに転身したものの大声での呼び込みの癖が抜けず、相変わらず大声で「毎度節」を叫びながらレジを打っていたとき、ちょうど関西出張中のサトシの目に留まる。
「トシコ」の発音にこだわる。♪♬と「コ」を語尾あがりに発音するよう厳しくサトシに言っている。関東風に「トシコ↓」と語尾下がりに呼ぶと「そんな子おれへんよ!」と威嚇してくる。
独特の「トシコワールド」の中で生きており、常に独り言をつぶやき、考え事をし、何かをひとりで歌ったりしている。
とくに孤独に食事をすることを好み、何か独り言を言いながら食べる姿をよく見かける。
自分ではいたって普通の人間だと思っているようだが、かなりアブノーマルな性格である。集団行動は苦手だが自分が興味を持ったモノに対しての執着心は異常に強い。
本人はいたって真面目で、決して周囲のウケを取ろうとしているわけではないのに笑われている。が、本人はそれに気づいていないという、微妙というか、絶妙なところでの人間関係が成り立っている。
得意技:えびスルー
背筋が異常に発達しており、危険を察知するとエビやザリガニのように「ピュッピュッピュッ!」と全身をエビゾリさせ、バックして逃げる。この動きを応用した投法。
余談ながら彼女の成長記録には小学生から下の映像がない。一説には5歳までサナギとして土中に潜っていたのではないかという噂もあるが、真相は不明。また現在の年齢も不明である。
関西の釣り場に詳しいのも、もともとはエビか、海岸近くの土壌にいたサナギだったからではないかという噂もあるがこれも不明である。サトシから大阪湾の釣り場案内のサポートを依頼されたときも、その了解の返事は「シャンシャンシャンジュワワワワワ・・・(クマゼミの鳴き声)」であった。
三重エリア担当 チヒロ
元バレー部。バレーで鍛えた強靭な足腰と忍耐力を活かし、現在は特養ホームのヘルパースタッフとして日々、おじいちゃんおばあちゃんの体を持ち上げている。従順で規則・規律を決して破らない体育会精神と、そのきめ細やかなホスピタリティは入居者たちから「孫の嫁にしたい娘No.1」と絶賛されている。体力と忍耐力、ジャンプ力は超人的だがメカに弱いのが欠点。
おばあさん2人を抱えて一人で入浴サービスを行っていた時、ちょうど介護食宅配の売り込みに来ていたサトシの目に留まり、猛烈に勧誘された後「サトシ!」のメンバーとして活動を開始することになる。ちなみにサトシが彼女を勧誘した決めゼリフは「オレの介護はキミにまかせた」。
得意技:ジャンプサーブスルー
2メートルはあるといわれるその跳躍力を活かしたハイジャンプ投法は、消波ブロックをも打ち砕くという。
三重エリア担当カメラマン アキラ
メカに弱いチヒロのためにサトシが用意した助っ人。撮影はもちろん、車の運転・修理に加え登山・サバイバルキャンプなどアウトドアの知識が豊富であり「立山連峰を手ぶらで走破してきた」が口癖・・・ではあるのだがこの男、かなり癖が強く、なかなか世話が焼ける面もある。
ちなみに本業のカメラマンはその日の撮影で得たギャラをすべてその日のうちに飲んでしまう。よってギャラは受け取って2時間しか財布に滞在しない。気が付くと道端で酒やつまみをを買い食いしていたり、フラフラ、チョロチョロとどこかへ行ってしまうので常に監視の目を緩められない。
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