果てしなく続く大利根の泥の浅瀬を、ウナギが這いまわる!
ウナギッシュナーイトッ! 今や「泳ぐ1万円」とも言われる国産天然ウナギ。そんな関東一円の天然ウナギポイントを案内していくこの特集。今回は利根川河口域の桜井町公園いってみよう。もはや川というより海という趣の利根川のほとりにそそり立つ鳥居が目印。なんとも神々しい風景の釣りスポットだ。
ここは本当に日本なのか? と思わず周囲を見回してしまうこの大陸的な光景はさすが大利根ならでは。実際にこの大河には中国大陸からやってきて野生化した巨大魚・珍魚の類が相当数生息しているというから、やはり日本離れしているのだろう。広大な護岸線にはゴロタ石が敷かれているが、この鳥居のある漁船スロープまわりは敷石も少なく釣りやすい。
さて、ウナギといえばやはり夜釣り。ここ桜井町公園は日没すると、漆黒の闇に煌々と鹿島工業地帯のサイケデリックな照明群が浮かび上がる。インダストリアルな明かりの中でウナギを釣るという、そんなシュールな釣り場がここ桜井町公園だ。
狙い目は鳥居右側の葦林。日没とともにここから「ヌルン」とウナギが湧き出てくる。
水中チェック!
さっそく機動水中カメラ「ワカサギ1号くん」で水中を探索してみよう。汽水域とはいえやはりというか、川底は泥底だ。フラットな地形が延々と続くぞ。
葦林ギリまで寄ってみる。なにやらチョロチョロ動き回るヤツがいる。ハゼだね。ウナギはこいつを狙っているのかもしれないな。
・・・と思っていたらやはり出た!!
ウナギだ。泥底を猛スピードで一直線にダッシュしてきた! 濛々と立つ泥煙を上げながら進むその姿は、まるでアメリカ開拓時代の荒野を走る蒸気機関車を彷彿させる。
釣り魚チェック!
ハゼだ!
デカいな。こいつは内水型のウロハゼかな。
続いて猛烈な引き! ウナギ来たか!? と思ったらアメリカンキャットか・・・こいつもまたデカいな。
夜も更けてきた頃、置き竿を倒す強烈な引き! これはウナギか!? と思ったらシーバスでした。あらら・・・。
諦めかけた頃、またもやいい感じの引きが! と思ったら何だよこの魚?? フナみたいな顔してるけど背びれが変な形だよこれ? よくよく見たらダントウボウだなこれ。フロムチャイナの新参者らしいね。食うと美味らしいがどう見てもフナの風体。ちょっと食う気にならないね。
駐車場チェック
公園内にきれいに舗装された、広い無料駐車所あり。街灯まであって言うこと無しだ。
トイレチェック! ★★★☆☆
公園内にはこのようなホーンテッドなテイストのトイレあり。あなたが1000人目のウナギ釣り人になることを、このトイレは願っているようだフヒヒヒヒヒ・・・。内部はとてもきれいなのでご安心を。
ひとこと! 利根川 桜井町公園
川幅が広くて海のような利根川の最下流域。ここは日本でもかなりレアな魚の生育環境のようで、日本の他の地域にはまず生息しないような大陸型の魚が野生化して個体数を増やしているようだ。特に多いのがチャネルキャットフィッシュ、通称アメキャだ。この日だけでデカいのが4匹もかかってきてしまった。おかげでちいともウナギに番が回ってこない。水中にはけっこうウナギ、泳ぎまわっているからきっと釣れるコンディションなんだけど、とにかくナマズが食っちゃうんだよ(泣) ほかにもダントウボウとか、他の釣り場では見たことも聞いたことも無いようなやつが次々上がる。このあたりにはハクレンもいるようだし、「長江か!」と利根川に向かってツッコミを入れたりしてみた。外来魚の猛攻をかわして、なんとかウナギにたどり着きたいがなかなか道は長そうだね。
※千葉県の内水面には漁業権が設定されている河川があります。また、漁業権の設定がない河川でも採取可能な魚の大きさなどの漁業規則は適用されます。漁業規則を守り、遊漁料を納付して釣りをしましょう。漁業権設定河川・遊漁規則・入漁料納付関連の詳細は下記を参考に(本サイトでは個別の遊漁券購入案内、購入斡旋等は行っていませんので、各漁協へ問い合わせください)。
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