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入り江の奥の小さな港に、今日もサヨリの群れが来る。

ヤスヒコ:おー! 石原さん。
ヨシエ:あなたが雑誌のデザインをやってたときの、出版社の担当さんの名前に似てるのは確かだけど、石原さんじゃなくて大石原浜よ。まあ、そんなことはどうでもいいんだけどここ大石原浜漁港はとっても波が穏やかな漁港ね。
ヤスヒコ:入り組んだリアス式海岸が続く牡鹿半島の一番奥にある女川湾の、その奥にある五部浦湾の、さらに一番奥にあるから、ここ大石原漁港界隈はまるで湖のように波静か。なので周囲にはかき養殖棚がいっぱいあるくらいだよ。ということでここが漁港の入り口ね。

ヨシエ:まあ、本当に波静かね。湖みたい。こんな奥まったところだけど、魚は回遊してくるのかしら?

ヤスヒコ:じゃさっそく港内を見てみよう。ポイントとしてはこのひときわ長い、沖側の堤防を外向きに狙うセンだろうね。

ヨシエ:せっかくなので堤防の先端で釣りしてみましょうよ。
ヤスヒコ:いいね、湾内がぐるりと狙えそうだね。水深は5メートルくらいかな? 水質がとってもいいこともあって、海底が見えちゃってるね。
ヨシエ:さすが、牡蠣の養殖するくらい水質がいいってわけね。

ヤスヒコ:ちなみに堤防のつけ根あたりにはなかなかよさげなテトラ帯があって、根魚やイカがいそうなニオイがプンプンしてるね。

ヨシエ:ただ、堤防の内側は漁船が係船されているエリア以外で釣りしたほうがよさそうね。

ヤスヒコ:港奥はこんな感じ。さすがに浅すぎて釣りは難しそうだね。
ヨシエ:ああ、でもなんてきれいな海の色かしらね。

水中チェック!
ヤスヒコ:てなわけで、堤防のいちばん先、赤灯あたりで水中探索をやってみよう。
ヨシエ:あら! なんか細長いのが泳いでない?

ヤスヒコ:サヨリだ!
ヨシエ:サンマみたいだわ。こんな堤防の足元まで来るのね⁉

ヤスヒコ:まるで魚雷のように高速で泳ぎ回ってるね。

ヨシエ:数がどんどん増えてきたわ。

ヤスヒコ:サヨリにつられるように、他の魚もチラホラ集まってきたようだよ。これはカワハギだね。

ヤスヒコ:海底付近までカメラを下ろすと、なんと石鯛じゃないか⁉
ヨシエ:けっこう水深が浅めなのに、ずいぶんいろいろいるわね。きっと魚が豊富なのねこの地方は。

ヤスヒコ:海底はこんな感じ。砂地だね。ただ浅い海なので海藻がけっこう茂ってるね。まるで草野球のグランドみたいだね。
ヨシエ:なかなかうまいこと言うわねあなた。

釣り魚チェック!
ヤスヒコ:それ! サヨリ一丁!

ヤスヒコ:サンマをひとまわり小さくしたくらいのがポツポツ釣れるよ。

ヨシエ:まあ、サンマをふたまわりくらい小さくしたくらいじゃないかしら? でも楽しいわね。

駐車場チェック!
ヤスヒコ:沖側堤防のつけ根あたりに数台、停められるスペースがあるようだね。
ヨシエ:あら、漁港の方々に感謝して停めさせていただきましょう。

トイレチェック! トイレなし
ヤスヒコ:あららら。
ヨシエ:あらららら。手遅れにならないうちに女川港まで戻らないとですわね。
ひとこと!大石原浜漁港
ヤスヒコ:牡鹿半島の漁港の多くはリアス式海岸の奥にあって、波静かで穏やかな漁港が多いみたいだけど、その中でもここ大石原漁港はとくにのどかでいいところだね。
ヨシエ:でも、一見静かに見えるその海の中を見るとサヨリにカワハギ、石鯛までいてとっても賑やかで楽しい釣りができたわね。
ヤスヒコ:復興女川のシンボル・牡蠣養殖棚の海を眺めながら、波の音と、風に吹かれる木々のざわめく音に心癒されつつサヨリ釣りに興じる、そんな一日が過ごせる場所だね。
ヨシエ:今日はちょっと詩人ぽいわねあなた。

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