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稼働してない可動橋の下は、温排水でシーバス年中稼働中!
クミ:いきなり異様な光景ね。
トヨカズ:なかなか地球防衛軍の秘密基地感満点でしょ? この可動橋は今は運用されていないらしいんだけど、実際これが動いているシーンは圧巻の特撮映画並だろうね。なんか、「2号機のカタパルト」を思わせるよね?
クミ:2号機を思わせるよね? と言われても、いいえとしか答えられないけどこんな異空間にどういうわけか釣り人が多いのはなぜかしら?
トヨカズ:そこなんだよ! じつはこの羽田可動橋前の護岸はかの日本一の水処理施設・森ケ崎水再生センターの処理水がダイレクトに流出してくる場所なんだよ。
クミ:確かにすごい勢いで処理された水が流れ出ているわね。
トヨカズ:この森ケ崎水再生センターはその規模だけでなく、技術もすごくてね、処理した汚泥から抽出したメタンガスを燃焼させて、バイオマス発電までやってるんだよ。
クミ:今日はどこかの国営放送の工場見学番組みたいになってるわね。釣り場の紹介はどうしたのよ?
トヨカズ:おっと! そうそうそういうわけでこの羽田可動橋前の護岸に流れ出る再生水はわりと水温が一定していて、極寒の低水温期でもそれなりの水温があるので、いろんな魚が集まってくるんだよ。
クミ:あら面白そうね! でもここ、最寄りのモノレール昭和島駅から強烈に遠いわね。
トヨカズ:そうね、でもそこがまた、人を寄せ付けない秘境釣り場になっているリーズンでもあるんだよ。
クミ:何がリーズンよ・・・
水中チェック!
トヨカズ:と!いうことでさっそくここ羽田可動橋前の護岸イチオシポイント、森ケ崎水再生センター排水口付近を水中探索してみるよ! あ! いたよ! さっそくシーバス発見!
クミ:おとなげなくはしゃがないでちょうだい。ああでもすごいわねここ。シーバスうじゃうじゃいるじゃない。
トヨカズ:シーバスだけじゃないよ! これ見てよ。クロダイだよ! 下写真の左下に映っているでしょ?
クミ:よく見えないわ。
クミこれほどシーバスがいるのは、やはり餌となる小魚が豊富だからなのかしら?
トヨカズ:そうなんだよ。この森ケ崎水再生センターから排水される構造体にはごらんのように大量のイナ(ボラの幼魚)や・・・
トヨカズ:ウグイの幼魚がいっぱい泳いでいるよ。
クミ:へぇ、何か幻想的な光景ね。でもシーバスに食われちゃうのね。
駐車場チェック
トヨカズ:場所が場所だけに専用の駐車場はないけど、隣接する森ケ崎公園の有料駐車場があるよ。
トイレチェック! ★★★☆☆
トヨカズ:モノレール昭和島の駅から現地へ向かう途中の、森ケ崎公園の長ーーーーい道すがら、ぽつりぽつりとこんなプリティなトイレがあるから安心だよ。
クミ:わたしはパスさせていただくわ。
ひとこと! 羽田可動橋
クミ:「動かない巨大可動橋」か・・・なかなかここ、レトロフューチャーなところね。釣りはともかく、珍しくアートを感じるスポットだったわ。
トヨカズ:いや、ぜひ釣りのほうも楽しさを感じてほしいんだよ。生温かい処理水に育つ稚魚たちと、それに群れるシーバス、それを狙うルアーマンの営みなんだよ。あと、ここはハゼもいっぱいいてね!
クミ:夜は常夜灯が灯るのね。ますますインダストリアルアートに萌えを感じるわ。
トヨカズ:・・・。
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