ひっそり、まったり。ここは外房の小さな釣り天国。
ここは九十九里、白子海岸から南白亀川をちょっと入ったところ。公園というにもおぼつかない、東屋がひとつだけある不思議な空間だ。
海水と淡水が入り組む汽水の川と、その横にチョコンとついてる干潟のような船溜まり。そしてその向こうには果てしなく続く葦原の海。まんま昭和の牧歌的な風景だ。
すぐ後ろには小舟が係船する小さな護岸。たったこれだけの場所なんだけどね。とても懐かしい気持ちになるのはなぜだろう。そしてとにかく誰もいない。
水深も浅く、川の流れは穏やか。鳥の鳴き声とボラが跳ねる音しかしない世界だ。
水中チェック!
水中といっても岸辺からぜんぶ見えてしまうんだけどね。ハゼにボラ、ときおりクロダイとシーバス(のちっちゃいの)がいっぱいいる。ああ、誰も来ないんだろう、誰も釣らないんだろう。ここは魚がいっぱいいる。
釣り魚チェック!
釣れる釣れる! ここはホントによく釣れる。ちっちゃいのばっかだけどセイゴが面白いようによく釣れる。
誰も釣ってないんだろうなきっと。ここのセイゴは警戒心というものが微塵もない。「よう、今日は天気イイね」などと声をかけてくるんじゃないかと思うくらいユルい顔をしている(ように見える)。
ボラまで入れ食いで食いついて来る。東京湾では釣り人ガン無視のボラだが、腹が減っているのかヒマなのか・・・。
駐車場チェック!
こんな路傍の石のようなところにおおよそ不釣り合いな、超立派な無料駐車場が併設されているぞ。車なし。
トイレチェック! トイレなし
まあこの場所からして当然かもしれないけれどもトイレなし。すぐ南側に隣接している白子自然公園のトイレを拝借するといいだろう。
ひとこと!南白亀川河口船溜まり
おとぎの国に迷い込んだかと錯覚するくらい、ここ南白亀川河口船溜まりはのどかで誰もいないサンクチュアリだ。まあ、間違ってもクチグロの石鯛や指五本のタチウオ、ビッグな青物やアオリイカが釣れるような場所ではない。がしかし、それを超越する贅沢な時間がここにはあるぞ。人によるけど。
心がささくれたとき、南白亀川河口船溜まりを思い出してほしい。
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