母なる谷津干潟の恵み〜神秘の温清流が真冬にクロダイを集める。
トヨカズ:若松公園はその源流が谷津干潟になってるんだね。というわけでこの川の水質は独特で、まるで渓流のように澄んでいるんだよ。
クミ：確かに澄み切ったきれいな水質ね。東京湾にこんな清流が流れる場所があったのね。でも、こんなに澄んでたら魚いなくない？
クミ：あ、こんな浅い川にエイがいるじゃないの？
トヨカズ：この若松公園の清流が盛り上がるのが意外や意外、真冬なんだよ。ヒントはこのエイなんだけどね。
クミ：なんで真冬なのよ？ さらに魚がいないんじゃないの？
トヨカズ：それがそれが、この小川、上流の谷津干潟で温められた水が流れ込むせいか、天気の良い日は水温がすこ〜し、高くなるんだね。それが証拠にほら！ 暖を求めてエイが集まってきてるでしょ？
クミ：なにこれ⁉︎ ５匹くらいがギュウギュウに川底を埋め尽くしているじゃないの。
トヨカズ：じつは集まってきているのはエイだけじゃないんだよ。この若松公園の小川は、ごらんのようにすぐ東京湾に流れ込む、超短いので、この汽水域にけっこうな数のクロダイが出入りしているんだよ！
クミ：それも冬季限定なの？
トヨカズ：たくさん集まるのはやっぱり冬場かな。
トヨカズ：一番東京湾に近い若松橋、その手前の高瀬橋あたりが特に「濃い」ようだね。
クミ：まあ、温清水の理屈はわかったけど、でも本当に本当にこんなところにクロダイがいるのかしら？
水中チェック！
トヨカズ：じゃあちょっと、水中の様子を観察してみようかな？ 人工の用水路の割には良い感じの岩礁底だね。
トヨカズ：ほらほら！ いたよクロダイだよ！
クミ：驚いた、本当にいるのねここ。あなたの言うことなので完全に疑っていたのだけど。
トヨカズ：ほらほら！ このクロダイかんかはあれだよ、何か面白くないことがあったのか、ヤブニラミでコッチを見ているようだよ！
クミ：たまに良い発見をするかと思えば、そういったいいかげんなコメントをすることでまたあなたは信用を失っていくわけね。
トヨカズ:クロダイはあまり上流域までは遡上しなくて、河口付近の、主に橋の下をうろついているようだね。
駐車場チェック
トヨカズ：なんと若松公園には無料の駐車場まであったりして！
クミ：あったりして、じゃないでしょ。17:00に施錠されてしまうのねここ。
トヨカズ：なかなか広いよ！
トイレチェック！ ★★★☆☆
トヨカズ：若松公園にはこんなプリチーなトイレ含めて３カ所もトイレがあるんだけど、ちゃんと清掃もされていてきれいだよね。
クミ:まあまあね
ひとこと！ 若松公園（谷津 南船橋）
トヨカズ：この界隈はその昔、谷津遊園という巨大なレジャー施設があって、遊覧船ヘリやらジェットコースターやら劇場やら、まさにレジャーの総合商社と言われていたところだったんだよね。
クミ：そうだったの？ 全く見る影もないわね。
トヨカズ：今は跡地に残る谷津干潟とバラ園がその名残なんだけどね。つはものどもの夢のあと。今では人の数よりクロダイの数の方が多くなったこの谷津。人も去り、静寂だけが支配するこの若松公園にいらっしゃいということなんだよ。
クミ：そこまで寂れているわけじゃないでしょうよ。
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