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シマアジとナマズが同居する、たぐいまれなる漁港。
今回は波崎漁港のお話だ。波崎というとだいたい、波崎新漁港が有名なんだけど、じつはもうひとつ、というか本家波崎漁港っていうのがあるんだね。広大な波崎新港ほどではないが、本家のこちらもなかなかの規模。そして新港に比べてこちらは利根川の中に入り込んだ汽水域なので、独特の釣魚がエントリーしているのもおもしろいところだよ。
あまりに護岸が広くて、どこまでが波崎漁港なのかがわからない。数百メートルにわたってこんなのどかな護岸が続いているよ。で、御覧の赤い橋が銚子大橋。ここから銚子方面の漁港をまわることもできるし、この橋の下でも釣りができるので雨のときでもラクラクだね。
おすすめはこの「旧波崎町営渡し船場跡」。どうやら昔、渡し船の発着所だった場所が公園になっている。沖にせり出したここからは投げ釣りが楽しめそうだね。
水中チェック!
ボラ多し!満員電車のようにギュウギュウに渦巻きながら港内を行ったり来たりだ。
「なんだ、ボラか、他の釣り場に移動しようかな」と思うのは素人心の浅はかさ。波崎漁港ではこのボラの群れには、いろいろな魚が帯同しているからあなどれない!
帯同組その1、シマアジ。
数匹単位で群れを成して、ボラ軍団のやや下を泳いでいるね。水深で2メートルくらいのところか。
白くて美しい魚体だね。シマアジが利根川にいるというのも驚きだよね。
そしてさらに驚いたのがコレだ! ここここ怖い!! 藤子不二雄先生の作品に出てくる、オバケ型キャラクターのくちびるを彷彿させるこの巨大な口を持つ生き物はナマズだ。ボラやそれに帯同する魚たちを狙っているのか、水深2メートルくらいの浅場まで進出してきている! ガウガウガウ!
駐車場チェック
漁協棟の横の広場にこんな素敵な駐車場(無料)がある、がこの港一帯、公園一帯の広いスペース全般に車を横付けできるので、まずとにかく、車の寄せ場には不自由しなさそうだね。
トイレチェック! ★★☆☆☆
「旧波崎町営渡し船場跡」にあるアヴァンギャルドなアーチ型展望台。じつはこれがトイレになっている! というかトイレはオマケのようなもので、あくまでメインはモニュメントのほうに重点が置かれているようだ。利便性より夢をおいかけていた、そんな時代の息吹を感じずにいられない。よってトイレとしてはやや難ありだ。
ひとこと! 波崎漁港
利根川河口の汽水域という、特殊な立地が生む水質は、シマアジとナマズが同居するという類まれな釣りを楽しめる釣り場になっている。チョイ投げや遠投、ルアーなど、いろいろな釣り方を試してみると、思いもよらない魚と出会えるかもしれないよ。
港内には無数の蛸壺が置かれていた。いいなタコ。タコ鍋食いたいな。
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